Consumer Guide to Agency Relationshipsとは

 

こんにちは、オハイオ州不動産仲介士の松本です。

前回の記事では、内見前にサインをして頂く書類についてご紹介しました。

今回はその中の一つである「Consumer Guide to Agency Relationships」についてもう少し詳しくご説明したいと思います。

Consumer Guide to Agency Relationships(以下、コンスーマーガイド)とは、不動産取引におけるリアルターの立場や役割、そしてお客様との関係性について分かりやすく説明した書類です。

細かな表現はブローカーごとに多少異なりますが、記載されている主な内容や趣旨は共通しています。

以下にそのポイントを分かりやすくまとめましたので、是非参考にしてみて下さい。

 


 

【リアルターが誰の代表として行動しているか】

まず一つ目は「リアルターが誰の代表として行動しているのか」と言う点です。

リアルターは売主の代表をするのか、買主の代表をするのか。または両者の代表をするのか(特定の立場を取らない)など、その役割を明確にする必要があります。

これによりお客様はリアルターがどの立場で貴方に助言や交渉を行うかを明確に理解した上で取引を進めることが出来ます。

例えばあなたが家を購入(または賃貸)するために内見に行ったとします。

その際に案内をしてくれたリアルターがとても親切で、こちらの希望を丁寧に聞き、オーナーに対しても積極的に交渉してくれているように感じたとします。

しかしそのリアルターとあなたが正式に仲介契約を結んでいない場合、例えどれほど親身に対応してくれていたとしても、そのリアルターはオーナー側の代表として行動している可能性があります。

つまり交渉や助言の内容は結果的にオーナーにとって有利な条件を優先している可能性がある、という点を理解する必要があります。

 


 

【リアルターの義務】

二つ目はリアルターの義務についてです。

リアルターには誠実、かつ公平に行動する義務、お客様の利益を守る為に専門的な知識とスキルを用いる責任があります。

コンスーマーガイドではこうした基本的な職務内容が明確に示されています。

 


 

【他の不動産業者が出している物件にもアクセスできる】

三つ目は「他の不動産業者が出している物件にもアクセスできる 」という点です。

アメリカの不動産システムでは、他社が掲載している公開物件にも別のリアルターが公平にアクセスし、紹介や交渉を行うことができます。

これは日本にはあまり見られない仕組みですが、非常に重要なポイントです。

その為「物件リストをたくさん持っている業者に依頼すれば選択肢が増える」という考え方は必ずしも正しくありません。

大切なのはあなたのために最適な物件を探し出す力や、売却時にしっかりとした戦略を持っているリアルターを選ぶことです。

 


 

【住宅取引法に関する基本事項】

四つ目は住宅取引法に関する基本事項 です。

人種、宗教、性別、家族構成などを理由に差別をしないことをはじめ、すべての方に公平な取引機会を提供することが法律で定められています。

コンスーマーガイドでは、こうした法的なルールについても触れられています。

 


 

【まとめ】

Consumer Guide to Agency Relationshipsはリアルターと不動産取引を始める前に、お客様に是非知っておいて頂きたい基礎知識を確認するための指南書です。

サインをしたからといって、金銭的な拘束や契約が成立するわけではありません。

あくまで「内容を理解しました」という確認のためにサインをして頂く書類となります。

安心して取引を進めて頂く為に、また実際に取引が始まってから「知らなかった」と困ることがないよう、内容をしっかりと理解しておきましょう。